助成金の申請

企業は、経済全体の枠組みの中で事業活動を行っている以上、その事業活動が景気変動の影響を受けることは避けられません。

景気変動によって、事業活動を縮小せざるを得ないからといって直ちに解雇等の人員整理に走ることは、企業にとって、企業活動の維持という点からのデメリットが少なくありません。

雇用維持によるメリットとは、労使の協調的・信頼関係が増し、景気回復後の経営・生産・販売・研究開発等の効率性が高まります。

労働者の勤労意欲・士気の向上が図れます。

教育訓練を行う場合には、労働者の職業上の能力もプラスされ、生産調整に伴う円滑な配置転換や、景気回復後の事業展開にも役立ちます。このように、景気変動の影響を受け事業活動の縮小を余儀なくされている中で、労働者を退職させずに、休業・教育訓練・出向を通じて雇用の維持を図ることは、労使双方にとってメリツトがあり、企業活動を維持し、将来の発展へとつなげていく上で重要だといえます。

事業活動縮小期に休業、教育訓練または出向を行う場合には、「雇用調整助成金」がありますが、特に在籍出向を行う場合については、「産業雇用安定助成金」を活用しながら、雇用維持を行うことができます。

助成金は、融資とは異なり返済不要なお金です。受け取った助成金をどのように使うかも、事業主さまの自由です。

例えば、運転資金に充てる、設備投資に回す、教育訓練に使う等です。

助成金を申請するため、企業存続のためという観点からも労務環境を整備することが必要不可欠です。

そのために就業規則・労働時間管理等を行うことになります。

助成金が受給できるということは、国に労務管理が整備されていると、認められていることになりますので、従業員はモチベーションが上がり、安心して業務に専念できます。